TACプロフェッションバンク 古賀 幸広 チーフコンサルタント・税理士有資格者 「税理士試験の合格・科目合格は大きな評価を得ることができます」

■税理士業界では若手合格者のニーズが高い
　税理士業界における若い税理士合格者（科目合格者）への採用ニーズは、極めて高いということが意外と知られていません。平成19年には3,042人受験していた学生が、平成23年には1,975人へと35％も減少し、当然のことながら合格者（科目合格者）の数も減りました。
　若い税理士への採用ニーズが減ったことに伴う受験者の減少でしょうか？答えはNoです。税理士法人・会計事務所では、若手の税理士合格者（科目合格者）を求めています。事実、TACプロフェッションバンクが毎年夏と冬に開催している合同就職説明会の会場でも「若い求職者」を求めてリクルーターが声をかけている光景をよく見かけます。
　加えて、税理士業界では大学を卒業しても3年程度なら、実務経験を問われることはありません。また、5科目に合格していなくても2～3科目の合格で大きな評価を得ることができるのです。

■一般企業の就職活動でも評価につながる
　一般企業への就職ではどうでしょう。皆さんの就職活動では、まずエントリーシートや履歴書を紙面もしくはWebで企業に送ります。企業はこれらの情報をもとに、次のステップに進む人材を選考します。
　新卒の場合には、ポテンシャルを大きくみてもらえます。どのような学習をしたのか、どのような経験をしているのか、どのような考え方をしているのか、企業が読み取りたい情報はさまざまです。一方、皆さんの立場からは、エントリーシートや履歴書がアピールの場です。内容が目に留まらないと次のステップへは進めません。しっかりと自己分析すると志望動機や経験したことを表現することは、困難なことではありません。ところが知識の量や質を表現することは、とても難しい作業です。大学の成績も履修科目や学校ごとに判断基準が異なりますから、絶対的な判断基準とすることは難しいのではないでしょうか。
　ではどうすれば良いのでしょう？知名度の高い資格は、その絶対的な評価につながることは間違いないでしょう。平成23年の税理士試験の大学在学中の合格者は、科目合格者を含めても400人余りしかいませんので、大きなアピールとなります。さらに、簿記論、財務諸表論、法人税法、消費税法などの知識は仕事でも役に立つこと間違いなしです。